今回は、あなたの頭の中を整理する 【 重要度 】 を優先する考え方について考えていきましょう。
緊急中毒 ( 緊急事項を探し出し、常に緊急事項を探し出すようになること ) にならないために、どういった活動にフォーカスすればよいのでしょうか。
その答えは 【 時間管理のマトリックス 】 にあります。
このマトリックスは、事項を 【 緊急度 】 と 【 重要度 】 で切り分け、四つの領域に切り分けています。
典型的な【 緊急中毒者 】 は、第Ⅰ領域 と 第Ⅲ領域 にばかりフォーカスしてしまっている場合が多いのです。
例えば・・・
緊急 | 緊急ではない | |
---|---|---|
重 要 | 第 1 領域
| 第 2 領域
|
重 要 で は な い | 第 3 領域
| 第 4 領域
|
このマトリックスにしたがって私たちの活動を見てみると、普段の活動・行動がいかに緊急という基準で行動しているかがわかると思います。
しかし、私たちにとって本当に重要な活動は、「 緊急ではないが重要な 」 第Ⅱ領域活動 にあります。
少し考えればわかることですが、
第Ⅰ領域にある 【 締め切り直前のタスク 】 といった活動は、第Ⅱ領域の 【 周到な準備と計画 】を怠った結果であると言えます。
つまり第Ⅱ領域へのフォーカスが、第Ⅱ領域の事項を減らすことに繋がるということができます。
有名な博士の言葉を借りれば、「 第Ⅰ領域へ時間を割くことは避けられないが、第Ⅱ領域へ時間を割くことによって減らすことはできる 」 のです。
『 緊急事項 』 は、私たちにいつ何時も向こうからやってきます。
例えばオフィスに鳴り響く電話や、飛び込み営業マンへの対処、やっと仕事ができるとPCに向かったら、宅配便が届きます。
入り口へ向かい、サインをしなければなりません。
しかし困ったことに大きな目標のための行動や、ボランティア活動への参加、自分を鍛えるためにジムへ通うといった 『 緊急ではないが重要な事項 』 は我々に働きかけてきません。
ある著名人が、シティバンクの社員に対し研修していたとき、彼らが 「 本を読む 」 ことを 「 重要事項 」 だと知りながら実行しないことを知り、理由を尋ねたそうです。
長い沈黙のあと、ひとりが答えました。 「 本は私たちに 『 読みなさい 』 といってこないからです 」
下記の話は、その有名な博士が研修で体験した実話です。
あるショッピングセンターを研修していたときのこと、課題は満場一致で 「 テナントの店長たちと人間関係を築くこと 」 であった。この活動はお分かりの通り 第Ⅱ領域。
しかし彼らは電話や会議、雑事といった 第一領域 と 第Ⅲ領域 に振り回されていた。
そこで彼らは自己リーダーシップを発揮し、今までの4倍の時間 ( =勤務時間の20% ) をテナントの店長・スタッフとの関係作りに時間を割くことを決意!
そして 1年半の歳月をかけて、実現した。
効果は劇的な、興味深いものとなった。
売り上げは急増、彼らはテナントの店長たちにとって良い聞き手となり、トレーナーになりコンサルタントになったのだ。
ショッピングセンター側もテナントの売上が急増し、テナント希望者の増加に対して大きな満足を得ることが出来た。
皆さんはいかがでしょうか?
第Ⅱ領域 に時間を割くことは出来ていますか?
この考え方は、あなたが本当に重要としている事項の 優先順位を決める 大きな手助けになることでしょう
あなたにとっての 第Ⅱ領域活動 をしっかり考えてみましょう。
髙野陽平
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